Column

The Giving Tree(大きな木)


「book」と銘打っているくせにマンガのコラムばかり書いて「お前のbookはcomicだけか?」と、僕の知性のほどを勘違いされてしまうので、この辺でそろそろ絵本を紹介します。マンガでも僕にはまだ知的レベルが高すぎて。
この「大きな木」を知ったのは結構遅くて、大学を卒業したての頃でした。初めて一人で読んだ時うかつにも号泣してしまい、もし人前だったら危うく「大人になっても絵本とかで泣いてるキモいフェミニン男」というレッテルを貼られるところでした。
誰でもいつの時代でもそうなのかも知れないけれど、人間同士がお互いを思い合うって本当に難しいですね。その相手のことを考えていたはずなのに、いつの間にか自分のことに置き換えて考えている自分に気づいて「ああやっぱり自分って自己中なのかな?」なんて自問自答してみたりのどうどう巡りです。そういう思いの中でこの本を読み返すたびに「愛すること」は「待つこと」なのかも知れないと、自分の中の焦りが少しだけ消える気がします。
人のことを思うにはまず「他人のことを考えられるだけの自分なんだ」と自分に自信を持てるかどうかが大切かなと。自分の生きる道をしっかり見据えられるだけの自分がいるからこそ、人を許せて、人を待てるのかも知れないですね。
ちなみに僕の場合は、他人が待ち合わせに10分遅刻しただけで待てずに先に行ってしまいます。このままでは「愛が足りず、人を許せず、絵本で泣いてるキモいフェミニン男」になってしまうので反省します。

コメントする

*

頂いたコメントは、内容を確認してから公開しておりますので、掲載されるまで時間がかかる場合があります。またメールアドレスはサイト上に掲載されません。