Column

ケータイ


外国の携帯電話を見る度に「日本の携帯電話は他のどこの国とも違う独特の進化を遂げているなあ」と痛感させられますねえ。海外の携帯は「インターネット接続!」とか「通信速度アップ!」とか、まさに「ケータイ=通信ツール=インターネット」というストレートな考え方のもとに進化してる訳です。いっぽう日本はと言えば、「カメラ何万画素!」とか「着メロ何百曲!」とか、さらには「環境着信音!」と、咳払いとかドアの閉まる音を着信音にしたりしてたりと、まさに「ケータイ=遊びツール=おもちゃ」というオメデタイ考え方のもとに進化してる訳ですね。
誰かの咳払いを聞いて「あ、電話だ」と思わせようとするその感覚たるや、動物なのにお腹の袋で子供を育てるカンガルーを初めて見た時に「どうやったらそう進化するの?」と思った小さい頃の純粋な疑問さえ呼び起こします。これはもうオーストラリアの動物のような独特の進化ですよ。
ちなみに、ケータイのデコレーションやストラップにここまでこだわるのも日本人だけですね。「このケータイ新製品で超小さくて軽いよ!」と言いながらケータイより重いストラップをどっさり付けてるギャルを街中で見かけた時には「日本人って本当にカワイイ」と心から思いました。
そんな日本独自のケータイ文化に触れようと先日FOMAなるケータイに買い換え、初めて写メやドラクエなぞで遊んでみたりしました。何十万画素の解像度を持ちながら、本来の電話機能では横浜駅のど真ん中で堂々と「圏外」になっちゃってるそのFOMA君が、袋の中の子供カンガルーに見えて可愛くて仕方がありません。可愛いがりすぎたのか買って2週間で壊してしまったので、今はmovaに戻しました。
僕に一番合ってるケータイはツーカーの簡単ケータイかも。すっかり進化から取り残されてしまってるシーラカンスのようです。

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