Column

「ホメられると伸びる」の誤解

「人ってどうしてホメられるとやる気になるんだろうなあ。」と最近考えてたのですが、過去のひとつひとつの出来事を丁寧に思い返していくと、実はホメられた事って、ホメられたいからやっていた訳ではなくて、ホメられる前から単に自分が好きで続けてた事が多いな、、、と。自分が好きで続けてたことがたまたま偶然誰かの目にとまってホメられただけのことで、実はホメられてもホメられなくても、結局のところ自分はそれを淡々と続けてたんだろうなあ、とね。
僕って、何かが得意になるためには「ホメられたい」っていう動機だけだと意外にあんまり長続きしないんですよね。むしろ「ケナされてもいいや」っていうアッケラカンとした気軽な気持ちじゃないと、実際にケナされた時にヘコむ度合いが高くなってしまって精神上よろしくない。ヴァル・サン・ランベールのクリスタルガラス製のハートを持ち、そのレプリカをルーブル美術館に寄贈するほどに傷つきやすい僕としては、「ケナされて当然」と思うところから始めないとすぐにハートにヒビが入ってしまうからね。
「自分ってホメられると伸びるタイプなんだよね」と思ってる人は結構いるけど、本当のところは、ホメられた時にはもうすでに実際に伸びていて、それを見て他人がホメてるんだってことを忘れて錯覚してるのかも知れないですね。考えてみればそりゃそうだ。大して良くもない事をお世辞でホメてくれるほど他人はヒマじゃないし。だから大抵の場合は「ホメられると伸びる」のではなくて「伸びたからホメられる」のでしょうね。
・・・と、ここまで書いてて「ホメられる」という言葉を14回も使っている自分に気づきました。何だかんだ言ってやっぱりホメられたいんじゃん、オレ。
なので、お世辞でもいいのでガンガンホメてやってくださいね。もれなくその場でブヒブヒ言って木に登りますよ。僕の場合は「ホメられると登る」タイプです。

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