Column

<音楽と言葉>

音楽は、言葉にできない感情を紡いでいる。
3分の楽曲を言葉にしようとすれば少なくとも3日はかかるし、しかも結局は語りつくせない。
ましてや名曲なぞを語ろうとすれば何百年もかかるし、これも結局は語りつくせない。

にもかかわらず、聴き手はその感動を何とか言葉で表現しようとする。
聴き手のその思いが、何百年前の音楽を「古典」として語りつぐ原動力になる。


「音楽は、言葉では言えないものを作る」
というのは、実は作り手の心理的都合にすぎない。

「音楽は、聴き手の言葉によっても大きく伝播する」
という、多数の作り手が見落としている当然の事実を肝に命じなければならない。

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