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収録曲解説⑨【On and On】



ファッションブランド『5351 POUR LES HOMMES』チーフデザイナー岡本剛二氏、アートクリエイターのアラキツヨシ氏、僕の3人でのコラボレーションで2010年に生まれた楽曲。彼ら2人との作業は本当に刺激的な体験でした。

この曲のメロディには、実は当初まったく別のテンポとキーでアレンジが完成しており、すでに歌録音も済ませていました。
しかし、3人コラボでの世界観が見えてくるにつれて新しいアイデアが次々に沸き、こうなったら以前のトラックをごっそり差し替えてしまおうと決断。作曲途中にもかかわらず一度リミックスすることにしました。

元のメロディのコード進行をまったく考慮に入れずに作った新しいトラックに、録音済みの歌トラックを半ば強制的に乗せてみたところ、なんともいえぬ不思議な浮遊感が得られました。
新しいトラックとメロディはBPMが全然合っていなかったのですが、タイムストレッチをあえて使わず、各音の頭だけを拍に合わせて、声の余韻をそのままブチブチッとカットしたところ、この曲の独特なボーカルの質感を生み出すことに成功しました。

これまでの「安定した曲作り」の方法をことごとく無視したこの曲の作り方は、まさにコラボでのコンセプト「既存の常識を疑い、陳腐な常識を壊す」を象徴したものとなりました。本当に完成できるかちょっぴりビビってましたけどw

Music Videoはもちろんアラキくんが制作。独特な質感の背景にコラボメンバー全員が出演するCGアニメは今回のDVDにも同梱されています。
アラキくんとはこれ以降も僕のイベントで、メインVJとして毎回最高のパフォーマンスを披露してくれています。

  1. こうして時を経てその制作のウラ話を
    中塚さんご本人からお伺いできる至福を
    噛み締めております…!!

    中塚さんはじめ
    私には憧れてやまない表現者の方が沢山います
    中塚さんの書かれる此方のコラムを読んで
    その共通点に思い当たりました…!

    常に自分の殻を破り
    新しい世界を模索し切り拓き
    それに心血を注ぐのを厭わない方々です!!!

    そんな姿勢をすこしでも見習わさせて戴きます!
    あとこの曲はいってて良かったデス(笑)

    • NAKATSUKA TAKESHI

      viviaさん:アラキくん、岡本さん、そして5351スタッフ全員が素晴らしくて、僕も大いに刺激を受けました。人間って思いついたことしか出来ないから、せめて思いついたことくらいは実現したいと思っています♫

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