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収録曲解説⑦【Girls & Boys】



2006年のアルバム『GIRLS & BOYS』1曲目収録のタイトルチューンです。

速いBPMのビートにゴリゴリのウッドベースとホーンセクションを乗せたややタイトめなリズムセクション。その上にシンセをいくつも散りばめてパンニングで遊び、常に何かしらの音が飛び交っているようなトラックを作りました。

こういうトラックって、ローファイなフレーズサンプリングをひとつ加えただけで即座にサマになってしまうのですが、その手法を採らずに、あえてシンセと生音のみを組み合わせることで、独特の面白い質感を出せました。

8年前の当時は百花繚乱のフィーチャリングボーカル全盛期。僕も周囲からは、いわゆるトラックメイカー/プロデューサーとしての役割を求められていました。
当の僕自身といえば、そもそも他人のプロデューサーになるつもりはまったく無く、前2作『JOY』『Laughin’』でトラックメイカーとしてやりたいことはほぼやり尽くし、次のレベルに進みたくて仕方ありませんでした。
また、話題性やキャスティング重視のようなフィーチャリング方式にも辟易していました。

このアルバムは僕なりの「フィーチャリング訣別宣言」であり、自分名義の曲くらい自分で歌おうと、ごく当たり前のことを本格的に決意したのもこのアルバムからでした。
時代的にも多くの高いハードルがありましたが、当時の流行の波に安易に乗らなかったことで、自分の作りたい音楽をハッキリと見極められるようになりました。

孤独を経て完成にこぎつけた作品にはある種の強靱さが生まれることも、この作品の制作を通じて感じ取ることができました。

そう言えばこの曲は「ライヴで盛り上がりたいなあ」と思いながら作ったにも関わらず、これまでライヴでほとんど演奏していないことに今さら気づきました。近いうちライヴでも演ろうかな。

  1. アルバムを拝聴しながら
    此方を拝読してをります!
    いやあ贅沢だ.*:・°

    ホントですね!?!?
    ライヴで一緒に盛り上がりたいです!
    5/4(日)とかに…♬

    • NAKATSUKA TAKESHI

      viviaさん:ありがとう!曲解説を読みながら聴いてくれると一層嬉しいです♫ライヴではもう少し後になるかなあw

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